私は 福島県福島市うまれの画家です。 もともとは歌手でした。
大学卒業後、NYへ留学。
ゴスペルなどを本場で歌っていましたが、様々な事情で住む家がなくなり、友人の助けを受けながら 2年の滞在を経て帰国。
その後、インディーズのレコード会社に入り、CDをリリースしたことをきっかけに歌手活動が本格的にはじまりました。
しかし、音楽のダウンロードがはじまったのもあり、なかなか活動もうまくいかず、そんな時に、
「あなたは絵を描いたらいいと思う」とアメリカから空輸でソフトパステルを送ってきてくれたのが、NYで部屋をかしてくれた画家の友人でした。 これが私と絵の出会いです。
そこからは、NYの友人の絵を見よう見まねで必死に絵を描き、 当時音楽で所属していた芸能プロダクションの社長の協力もあり、
2007年に絵本を出版。
それが「インコの手紙」 でした。
絵本「インコの手紙」は 出版社の方々の相当の努力もあって、累計2万部を突破しました。 絵本としてはヒットし、いまでも愛され続けています。
2011年3月。
東日本大震災の3日後、私に絵という宝物をくれたNYの親友 須田由紀子(旧姓 三島)さんは肺ガンのため亡くなりました。
私は、彼女から完璧に「絵」という使命を受け継いだ気がします。
そして私はその友人の死をきっかけに龍画と出会います。 東日本大震災の復興イベントで野外で描いたライブペイントが最初。
そこから第二の故郷であるアメリカNYでパフォーマンスをさせていただいたり、様々なステージを経験した後、
ご縁をいただいたのが、福島市小田鹿島神社 です。
1260年の歴史があるその神社に8メートルある白龍を奉納させていただいてから、私は 人の幸せのために作品をうみだしていこうと決めました。
現在私は、絵本作家の顔と、神獣を描く画家の顔をもっていますが、そのテーマは共通しています。 「いのち」です。
私自身、今まで本当に様々な方々に支えられてつないでこれたいのちだからです。
私は、 もし、今、ミサイルが飛んできて戦火の中でもうどうしようもなく死を待つしかない時に、「だれがこんな世の中にしたんだ!」
とか、「人生こんなはずじゃなかった!」と最期まで他人のせいにして死ぬのではなく、
「あのひとと出会えてよかった、あのひとを愛せて幸せだった」と思っていのちを終わらせたい。
そう最期に言えるような選択を常にして生きたいと思っています。きれいごとではなく、そんな人が増えたら、戦争はなくなるのではないかとさえ思います。
私が描く作品は 「かわいい」が多いです。 東日本大震災後から描きはじめた神獣画も、こわいものではなく、優しさを意識しました。
神獣含め、どうぶつたちは、 早く人間に気づいてほしいことあるんじゃないか?
私にできることがあるなら、いのちをかけてこの使命を全うし、
アートで世界を癒していけたらと思っております。
画家 秋葉珠実